定期的に、小学生にお小遣いを渡すとき、いくらあげるといいの?お金についての約束は必要?周りの友達と比べて、多い?少ない?
ただ、おこづかいを渡すだけでは、いくつか疑問が残ります。
そんな時は、親子で話し合う場”おこづかい会議“を開きましょう。
親子のコミュニケーションも増えますよ。
おこづかい会議とは~小学生へのおこづかいの与え方を親子で考える~
おこづかいの使い道を、欲しいもの(ウォンツ)と必要なもの(ニード)に分ける
おこづかい会議とは、親と子の交渉の場です。まずは、おこづかいで買うものを決めます。
子どもがおこづかいでまかなうものは2種類あります。欲しいものと必要なものです。
- 欲しいもの(ウォンツ)・・お菓子、漫画、ジュース、おもちゃ、シールなど
- 必要なもの(ニード)・・えんぴつやノートなどの文房具、兄弟へのプレゼント代など
おこづかいで欲しいものだけを買っていたら、学ぶことが少なくなります。子どもが、欲しいものだけをだらだらと買っていたら、それは浪費を教えているようなものです。
浪費を防ぐためにも、先に必要なものを買って、残ったお金で欲しいものを買うというような、お金のやりくりを身につける。そのためにも、欲しいものと必要なものを分けます。
私のすすめるおこづかい教育は、物を大切にする心を育てるためや、必要なもの(ニード)の割合を増やして、お金のやりくりを覚えることを目標にしています。そのために、必要なものに洋服や下着、学校で使う用具なども入ります。
おこづかいは報酬制か定額制かを決める
具体的な例として、報酬制と定額制があります。報酬制は、家のお手伝いをしたらおこづかいがもらえるシステムです。お手伝いにも負担の大小があるので、お手伝いの仕事内容によって、報酬を決めていきます。
ただし、子どもが報酬ばかりに目を向けると、家のお手伝いをするたびに「○○円ちょうだい」と、せがむようになるという心配もあります。
反対に、定額制は、家のお手伝いは家族の一員なので、お手伝いをすることは当たり前。だから、報酬制ではなく定額制にするという考え方です。
どちらが正しいということはありません。親や子、家庭の方針に合った方法を選びましょう。
おこづかいは月々いくらか目安を決める
おこづかい会議では、子どもにとって「ちょうどいい金額」を決めます。おこづかいをもらえるっていいなと思えて、誕生日やクリスマスでないと、高額なものは買えないなあというくらいの金額です。
具体的には、「年齢×400円」がおすすめです。ちょっと多いかもしれませんが、もらったおこづかいの中から文房具など、子どもにとって生活に必要なものを買うようにします。
おこづかいの渡し方や細かいルールを決める
週給制にするのか月給制にするのか決めましょう。始めの慣れないうちは週給がおすすめです。週に1度、子どもにおこづかいを渡します。週給の方が、子どものおこづかいへの関心が高まります。
慣れてくると月給がおすすめです。月に1度、子どもにおこづかいを渡します。子どもは慣れてくると、まとまったお金の方が管理しやすいと思うようになります。
また、親は、どのタイミングで子どもにおこづかいを渡すのか、事前に決めておきましょう。
休日だと時間の余裕もあるので、土曜日の朝もしくは日曜の日暮れに渡す家庭が多いです。子どもに大人が約束を守る姿を見せるためにも、親が忘れないことが大切です。
おこづかいについてふり返る場とする
おこづかいの使い道について、おこづかい帳をもとにふり返りの場とします。おこづかい会議では、親もアドバイスをするべきです。
しかし、子どもが失敗について、自分で気づいた方が学ぶ効果が高いです。なので、親は口出ししすぎないよう気を付けて、お金の使い方にヒントを出してあげましょう。
ただし、親がアドバイスをするのは、おこづかい会議の時だけとします。
おこづかい会議以外の時間では、失敗は学びのチャンスと考えるため、子どものおこづかいの使い方には口出しはしません。
”大好きなトレーディングカードを買いすぎたため、必要な消しゴムを買えなくなって、わんわん泣き出した”という失敗の経験が、その子の将来の破産を防ぐ力となります。
おこづかい会議の注意点~子どものためになる与え方を修正する~
おこづかい会議は継続的に続けていく必要があります。
例えば、おこづかい制を進めているうちに、家庭の生活状況や親子の考え方が変わるかもしれません。
その時の家庭に合った、おこづかいの金額や渡し方も修正していく必要があります。習い事を始めて、子どもが忙しくなる場合もあります。その都度、解決していきましょう。
また、親の勝手な都合でルールを変えたり、子どものおねだりで変更してはいけません。おこづかい会議は交渉の場です。決められたお金の中で、子どもがお金をやりくりすることを身につけるためにも、正当な理由がないルール変更は禁物です。
世の中でも、会社が勝手に給料を変更したら、社員にも不満が出ます。決められたおこづかいの中でやりくりすることが勉強になるのです。
まとめ
おこづかい会議では、分からないことや決まっていないことを子どもと相談します。親の思い以上に、子どもが思っていることがあるかもしれません。子どもと考えを練り上げていくのがおこづかい会議のおもしろいところです。
子どものおこづかいの金額は、周りの友達との比較よりも、家庭の方針にあった金額を設定するのが一番です。「分からないから他人を真似しよう」は、子どもが社会に出た時に、危険な考えとなります。
自分でじっくりと考え、自分に合っているかよく考えることが、大人になってからも社会で生きる力となります。
子どもがおこづかい会議で、学ぶことは大きいです。継続していけば力になります。親は、慎重になりすぎず、どっしりと構えて、子どもの考えを受け止めてあげてください。
子どもがお金のことを真剣に考えるようになる、お金のやりくりを覚える、子どものとのコミュニケーションが増えるなど、おこづかい会議には良いことがたくさんあります。ますは、子どもとのおこづかい会議を開いてみましょう。
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